秋になればカラフルな色の葉っぱが山を覆います。
ここカナダ東部でも紅葉絶景の場所が多くあり、
毎年家から3時間程の場所にお出かけします。
普段から見慣れているこの紅葉ですが、
長らく学生生活から離れているせいか・・・
色々記憶にぬけがあることに気になりました。
そこで今回は、紅葉で葉の色が変化する仕組みの第2弾、
葉の色が緑から赤色へと変化していく仕組みについて
調べてまとめたことを紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
まずは、緑の葉と紅葉についてのおさらい!
植物の葉の細胞内に存在する葉緑体。光合成やガス交換に関係する大事な器官です。
この葉緑体中に多く含まれるのが、葉緑素のクロロフィルという緑色の色素で
他にも黄色の色素成分のカルテノイドも含まれています。
秋に気温が急激に下がることで、
光合成から生産されるエネルギー量が小さくなります。
木がエネルギー消費の大きい葉の光合成を止め、
葉を落とすための準備を始める過程において葉の色変化が起こります。
紅葉は、樹木の種類にもよりますが、
一般的に緑色→黄色→赤色と変化していきます。
(参考 ⇒ なぜ葉っぱは緑色?木の葉に含まれる葉緑体、葉緑素クロロフィルとは?光合成とガス交換)
(参考 ⇒ 紅葉はなぜ起こる?秋に葉の色が黄色に変化するのは色素カロテノイドが原因?①)
葉の色が緑から赤色に変化するのはなぜか?
葉の光合成により作られた栄養分のデンプンは、
光合成の活動低下・停止に伴い、葉に溜まりグルコースに変化します。
また、葉緑素のクロロフィルは、分解されてアミノ酸に変化します。
クロロフィルが分解されるのと並行して・・・
このグルコースとアミノ酸から、赤色素の「アントシアニン」が
葉の表皮細胞にて合成されます。
時間がたち、クロロフィルやカルテノイドの分解が進むにつれて・・・
より鮮やかな赤色が際立っていきます。
葉の色が黄色と赤色になる仕組みは、実は異なります。
それは、緑色が抜けて黄色が残る黄色の色変化と
新しく赤い色素が合成されて赤色の色変化が起こることは違うからです。
言い換えると、クロロフィルの分解作業とアントシアンの合成作業は、
それぞれ別に進行します。
葉の色が変化した後、何が起こる?
葉は、赤や黄色に色変化した後、茶褐色に色変化します。
この色変化の原因はタンニンです。
葉の老化が進むにつれて、
カロテノイドやアントシアニンも分解されていき、
細胞の液胞内に多量に含まれるタンニンが分解された様々な物質、
あるいはタンニン同士で結合するためです。
最後に
いかがでしょうか。
なんとなく見ていた風景。
紅葉はキレイ、カラフルな山々の木を眺めるのは幸せ・・・
とノホホンとしていましたが、
久しぶりに理科・生物の内容を学びなおす機会になりました。
秋を迎え本格的な紅葉が訪れるシーズン。
また違った楽しみができそうです。
今回の記事では、紅葉について、赤い葉が作られる仕組みについて学びました。
こちらの記事では、なぜ木の葉っぱは緑色をしているのか?ということについて記載しています。
⇒ なぜ葉っぱは緑色?木の葉に含まれる葉緑体、葉緑素クロロフィルとは?光合成とガス交換
こちらの記事では、紅葉の色変化の第一弾、緑色→黄色に葉の色が変化することについて紹介しています。
⇒ 紅葉はなぜ起こる?秋に葉の色が黄色に変化するのは色素カロテノイドが原因?①
参考になる部分も多いと思うので、ぜひ一度目を通していただけると幸いです。
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