紅葉はなぜ起こる?秋に葉の色が黄色に変化するのは色素カロテノイドが原因?①

急激に冷え込んだ数日後、

気温は平常に戻って一安心して外を見ていると・・・

黄色に色づく木々が目に入りました。

ここカナダは、自然豊かで樹木も多く、

紅葉も観光資源として有名です。

濃い緑、黄緑、黄色、赤色など

様々な色に色づく葉っぱを見ていたら、

なぜこんなに色が変わっていくのか不思議に思い、

調べてみましたので紹介したいと思います。

ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

 

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まずは、葉の組織に含まれるものは?

植物の葉の多くは、

細胞内に存在する光合成やガス交換に関係する葉緑体が存在します。

葉緑体中に多く含まれるクロロフィルという葉緑素の影響で

緑色に見えるためです。

  (参照:なぜ葉っぱは緑色?木の葉に含まれる葉緑体、葉緑素クロロフィルとは?光合成とガス交換)

実は、葉内に多く含まれるクロロフィル以外にも

様々な物質が葉の中にあり、

黄色に見える色素成分のカルテノイドも含まれています。

 

なぜ秋に葉の色が変化するのか?

葉は、水(H₂O)、大気中の二酸化炭素(CO₂)と

太陽からの光エネルギーにより、

光合成にて多くの栄養分、酸素(O₂)と水を生成します。

 

秋に気温が急激に下がると、

光合成から生産されるエネルギー量が小さくなります。

木が、このままでは葉を維持するためのエネルギー量の方が

大きくなることから、

木は葉を落とすための準備を始めます。

この過程で、葉の色の変化が起こります。

 

広葉樹の葉の中に含まれる色素の「アントシアン」が

葉の表面に出てきます。

これが、私たちの目でみる赤や黄色の色変化で「紅葉」と言われています。

アントシアンの他に、

「カロテノイド」という色素を持つ葉は、黄色に変化します。

葉の色が、緑→黄に色変化する仕組みは?

秋になり気温が下がって寒くなると、

休眠に向かって光合成の量を少しずつ減らし、

葉を落とすことでエネルギー消費を抑えるための冬支度を始めます。

そこで葉が光合成活動を徐々に停止し、

光合成を支えていた葉緑素のクロロフィルは分解して回収されるため、

緑色の量が減少します。

 

もともと葉には、

多くの葉緑素であるクロロフィルと

黄色のカロチノイドが含まれています。

光合成活動の低下によりクロロフィルが分解され、

緑色の色素が薄くなることで、

カロチノイドの黄色が目立つようになることから、

葉の色:緑→黄色に変化する過程がみることができ、

これを「黄葉」と呼んでいます。

 

因みに、カロテノイドは、

葉緑体の膜中にあるタンパク質と結合しているため、

分解に時間がかかるそうです。

そのため、クロロフィルほど早く分解されないことから、

緑→黄の色変化がみることができます。

 

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最後に

いかがでしょうか。

 

葉の中に緑の葉緑素クロロフィルがあることは知っていたのですが、

黄色のカロチノイドが同時に含まれていることをおさらいできました。

太陽の光を通してみる葉っぱが黄緑に見える!?のは、

木の種類にもよると思いますが、このためなのかな・・・と思いました。

今回の記事は、なぜ紅葉が起こるのか、

緑の葉っぱが黄色に変化していくのかの過程について紹介しました。

こちらの記事では、なぜ木の葉は緑色をしているのかのおさらいを紹介しています。

 ⇒ なぜ葉っぱは緑色?木の葉に含まれる葉緑体、葉緑素クロロフィルとは?光合成とガス交換

こちらの記事では、なぜ木の葉の色が緑から赤色に変化していくのかを紹介しています。

 ⇒ 

参考になる部分も多いと思うので、ぜひ一度目を通していただけると幸いです。

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