パン職人、伝統ある本場フランスパンを作り・売っている方の
テレビ番組コーナーがあり、
フランスパンのことを知りたくなった私。
私がよく行くブーランジェリー(パン屋)で食べ比べてみると、
日本で小さなころに食べていたフランスパンの味は、
パン・ド・カンパーニュ?!と疑問が。
というのは、あの独特な香りとかみごたえが似ている様な気がします。
でも、通えば通うほど・・・たくさんのパンの種類があり、
気になったので調べてみました。
そこで今回は、フランスパンのことについて紹介していきたいと思います。
是非最後まで読んでいただければ幸いです。
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フランスパンとは?発祥の地はどこ?
フランスパンとは、材料は小麦粉・パン酵母・塩・水・モルトのみで作られる
パンの総称を指します。
英語で「クラスト;crust」と呼ばれる外皮部分はパリパリし、
フランスパン独特の食感と香りを生み出しています。
フランスパンの発祥の地はフランス・パリ。
バゲット、バタール、ブール、パン・ド・カンパーニュ、
シャンピニョン、エピ、クーペなど
代表される全てのパンを指して「フランスパン」というため、
フランスパン=バゲットではありません!
(バゲットは、フランスパンの中の1種類です)
フランスパン誕生秘話!?歴史は?
元来フランスでは土壌や気候の関係から、生産される小麦は
グルテンの含有が乏しく、パンはふっくらとしたものを作ることが難しかった、
そうです。
また、イースト菌のようなパン酵母を用いず、
生地を一度に混ぜ合わせ、直火焼きしただけのものでした。
そのため粘り気の少ない生地を使ってパン作りをすることが多く、
結果、硬い外皮とサクサクした中身を持つ独特のパンが生まれました。
フランスパンが現在のような形になったのは19世紀頃で、
酵母菌や製粉技術などの向上により、
多種類のフランスパンが作られるようになりました。
もっともポピュラーなフランスパンである「バゲット」が普及したのは、
諸説あります。
ナポレオンの時代に、兵士がポケットに入れて持ち歩くために、
小さなサイズが作られ始めた・・・説です。
他には、
過酷な労働を強いられたパン屋さんの働く時間短縮によるため・・・説です。
これは、1920年代に法規制によって、
パン職人が夜間に働くことを禁じられたことが、きっかけだそうです。
というのは、それまで毎朝親しまれた丸く・大きなパンの多量の製造は、
長時間で、パン職人さんの拘束時間が長く、過酷労働現場・・・だったからです。
そのため、製造時間を短縮できる細長い形のパン「バゲット」を作ることが
一般的になったといわれています。
フランスパンの特徴は?
フランスパンは、その硬さが大きな特徴と言われています。
これは、パン生地には砂糖を使わないためで、
片端だけを手に持ってもパンが中折れしないほどの硬度があります。
また、卵、乳製品、油類などの副材料を使わないのも特徴で、
職人の技術が味を左右する!ため、難易度の高いパンとして有名です!
フランスパンの主な種類は?
同じ生地でも、大きさ・形により名前が変わります!
バゲット(baguette 杖、棒状)
細めの棒状パン。重さ300gから400g、長さ70cmから80cm。
プティ・パン(petits pains 小さいパン)
小細めの棒状パン。小さめのバゲットのことで長さ約12cm。
バタール(bâtard 折衷)
バゲットとパリジャンの中間で、重さ300g・長さ40cmから50cm。
パリジャン(Parisien パリに住む人)
重さ400g、長さ約68cm太めの棒状パン。
ドゥ・リーヴル(deux livres 2リーブル)
太長のパン。重量感があり、重さ850g、長さ約55cm。
フルート(flûte 楽器フルート状)
フルートのように細長く、重さ200gから250g、長さ50cmから60cm。
フィセル(ficelle 紐状)
紐のように細く、重さ120gから150g、長さ30cm。
ブール(boule 玉、ボール状)
ボール状の中型パン。重さ280g。
フランス語の「ブーランジュリー(パン屋)」の語源とも言われています。
パン・ド・カンパーニュ(pain de campagne 田舎パン)
大きめのラグビーボール状のパン。精製度の低い小麦粉を使うことが多いそうです。
パン・オ・セグル、メテイユ、パン・ド・セグル
ライ麦を意味するセグル (seigle) を入れたフランスパン。
ライ麦の配合比率によって名称が違い、
パン・オ・セグル>メテイユ>パン・ド・セグルがあります。
パン・オ・ルヴァン (pain au levain酵母が入ったパン)
伝統的なパン種 (levain)を入れて、発酵熟成されたパン。
エピ(épi 穂状)
バゲット、フルートなどの形状で、深いクープ(切れ目)を入れて、
麦の穂のような形の焼き上がりになるようにしたものを言います。
シャンピニョン(champignon きのこ状)
上に円形の「頭」がある、きのこ状のパンで、重さ50g。
ファンデュ(fendu 双子または「スリットが入った」)
ブールの中央にくびれを入れたパン。クープと違い、切れ目はありません。
フランスパン、種類によりクープ(切れ目)の数 が違う?
切れ目の数は、パンにより異なるようです。
あまり気にしていなかったので、驚きです!
バゲット 6〜7本
バタール 3〜4本
ドゥ・リーヴル 3本
パリジャン 5〜6本
フルート 5〜6本
フィセル 3〜4本
ブール 2本(十字)
最後に
いかがでしょうか。
日本でよく食べられていた、昔からあるフランスパンは、本場と違う!
本場よりかなり柔らかいことを知り、驚きました。
日本においてのパンの位置は、あくまでもご飯の代わり。
また、柔らかく甘い菓子パンが好まれます。
本場フランスとかけはなれているといわれるのは当然だと思います。
フランスでは、フランスパンがあってこそ成り立つ、食卓の一部。
日本人にとってのお米や醤油のようなものだからです。
時代の変化により、日本でも本物志向、
本場のものを食べてみる・作ってみるという機会が増えてきました。
もしも興味があるのなら・・・
一度本場の味を試しに旅行へ、本物志向のパン屋探しをしてみるのも、
楽しいかもしれませんね。
意外と身近に・・・美味しいもの・パンがあるかもしれません。
こちらの記事では、フランスの伝統的なフランスパン職人の元で修業した
木村周一郎さんのプロフィールについて紹介しています。
幼少期から一流の味を舌に叩き込まれた、本物を知る人だ!と知りました。
⇒ 木村周一郎(ブーランジェリー・メゾンカイザー社長)プロフィール![カンブリア宮殿]
こちらの記事では、パン職人の木村さんが、
フランスの伝統的なフランスパン職人の元で修業した逸話などを紹介しています。
⇒ 木村周一郎さん、フランスパン職人エリック・カイザーさんから学んだ伝統パン作り修業!
参考になる部分も多いと思うので、ぜひ一度目を通していただけると幸いです。
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