巻ブリ(まきぶり)は金沢、能登伝統保存食、海の生ハム?巻鰤の美味しい食べ方・作り方

皆さんは、冬の旬の魚を味わう知恵として

能登半島で食べられている保存食、

巻鰤(まきぶり)のことを知っていますか?

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私は、あるきっかけで巻鰤のことを知りました。

食いしん坊の私としては、見逃せない、美味しそうな巻鰤。

そこで今回は、この巻鰤について調べたことを紹介したいと思います。

ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

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能登の伝統保存食、巻鰤とは?

冬が旬の寒ブリ。

能登半島で獲れる寒ブリは冬が旬です。

この時期の寒ブリは、脂がのっており、

特に美味しいといわれ、皆から愛されています。

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この寒ブリを保存食に加工したものが、

「巻鰤(巻ブリ、まきぶり)」と呼ばれています。

 

塩辛さが特徴の巻鰤。

その塩辛さの中に旨味を濃縮した深い味わいが楽しめ、

別名「海の生ハム」とも?!

 

まだ冷蔵・冷凍の技術が無く、遠くまで魚を運ぶ運送手段も乏しかった江戸時代、

能登で水揚げされた最高級の寒ブリを離れた京や金沢城などでも味わえるように・・・

そんな願いが、この巻鰤が作られたきっかけです。

 

一時期、巻鰤を作る職人さんがいなくなり、廃れかけたそうですが、

昭和に入った頃に再び、巻鰤の美味しさ、

保存食として見直されて製造が再開されました。

 

大きな寒ブリをおろし、濃度の高い塩水に漬け込み作られる巻鰤は、

塩加減が難しく、その具合が職人さんたちの腕の見せ所とも言われています。

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伝統保存食、巻鰤の美味しい食べ方は?

薄くスライスしたものをお酒のお供にして味わうこと(レモン果汁をかけるとサッパリします)

塩味を活かしてご飯のお供、夜食などで味わうこと

料理のアクセントに使うこと(例えば細切りにしてサラダに入れる、パスタ・ピザなどに具材として入れる)

これらが、巻鰤を気軽に楽しめる食べ方です。

そのままスライスしても美味しいのですが、

清酒やみりんなどに10分~30分ほど浸して食べるのも塩味が薄れ、かつ、

巻鰤の風味が増して美味しさがアップします。

 

もしも表面の脂が・・・気になる場合は、

スライスする前にキッチンペーパーなどでふき取ってから食べましょうね。

 

能登の巻鰤の製造工程は?

塩辛すぎず、また保存が長期間できる塩梅になるよう状態を見極めて作られる巻鰤。

早速、製造工程を見てみましょう。

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  1. 大きな鰤をおろします。
  2. その鰤を濃度の高い塩水に漬け込みます。
  3. 漬け込んだブリを乾燥させます。ある程度水分が抜けるまで乾燥させます。
  4. しっかり乾燥した巻鰤をはざ干しした藁で包みます。(現在は衛生上、真空包装したものを藁で包みます)
  5. 藁で包んだ後は縄で巻きます。
  6. 最後にはみ出した藁を裁断し完成です。

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この縄で巻く工程が、巻鰤のもっとも難しい技術と言われています。

それは、強ければ中の鰤を潰してしまい、巻く力が弱ければほどけてしまうから。

また、端はしっかりと、中は優しく巻き込みます。

 

因みに「はざ干し」とは、手で刈り取った稲の束を「はざ木」という棚にかけ、

天日干しする伝統的な乾燥技術を指します。

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最後に

いかがでしょうか。

 

美味しいものを届けたいという思いから先人の知恵で作られた巻鰤。

今でもその伝統技術が残り、人々から愛されています。

寒鰤のまま食べるのも旬の味で美味しいですが、その美味しさを凝縮し、

冬が終わっても食べられる・・・嬉しい巻鰤を、

機会があれば皆さんも食べてみてはいかがでしょうか。

きっと・・・病み付きになるのでしょうね。

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