世界最大の絶景水中洞窟が、メキシコにあるとききました。
水中洞窟について気になり調べたことを紹介したいと思います。
是非最後まで読んでいただければ幸いです。
メキシコにある、世界最大の水中洞窟とは?
メキシコの一端にあるユカタン半島(Yucatan Peninsula)。
ここに長年の調査の結果、判明した世界最長の水中洞窟があります。
その世界最大・最長の洞窟とは・・・サック・アクトゥン洞窟。
元々、この地域には、サック・アクトゥン(Sac Actun)という全長263kmの洞窟と、
ドス・オホス(Dos Ojos)という全長83kmの洞窟がありました。
調査チームによると、この2つの洞窟は別々のものと考えられていましたが、
実はつながっていることがわかり、一つの洞窟として認められることになったため、
世界最大・最長の水中洞窟になりました。
因みに全長は346kmです。
名前は、サック・アクトゥンとなり、ドス・オホスは
サック・アクトゥンの一部とされて名前は消滅しました。
世界最大水中洞窟、サック・アクトゥンは何が凄い?
今回の発見も、地下水メカニズムを調べている
メキシコの考古学者らチーム(大マヤ帯水層プロジェクト;GAM)が
調査・保存ではいり、発表されました。
メキシコでは水中洞窟のことを「セノーテ」と呼びます。
この水中洞窟サック・アクトゥンは、
メキシコ湾とカリブ海に突き出たユカタン半島のトゥルム遺跡近くにあります。
ユカタン半島は石灰岩地帯で、雨水などが地中に流れ込むことから、
陥没穴に地下水がたまり、
内部地下に大規模な鍾乳洞が形成されていることが知られている場所です。
また、このユカタン半島には古代マヤ文明の遺跡が点在しており、
セノーテにも遺跡や遺産が残っていると考えられています。
謎に包まれた古代マヤ文明の解明につながる?!と
期待されているため、この発見は意義があるのです。
例えば・・・
- マヤ文明の人々は、水中洞窟セノーテを水の確保や宗教行事に使っていたといわれています。
- また、当時の都市づくりも地下水脈に沿って発展いていたといわれており、マヤ文明の新しい遺跡など、新たな発見につながるかもしれないと期待されます。
- また、セノーテの巨大な地下空間で、生物がどのように暮らしてきたか?を知る上でも大事な役目があるといわれています。洞窟内の水質の検査やどのような生物が生息しているのか、新種の発見などを詳しく調査する予定だそうです。
現在までに見つかったものとしては・・・
- ゴンフォテリウム(ゾウに似た絶滅動物)
- 大型のナマケモノの骨(約1万5千年前)
- クマの骨など(約1万5千年前)
- 焼かれた人骨や陶器(約9000年前)
- 洞窟壁に刻まれた文様、彫刻によって描かれた壁画
- 精巧に建造されたマヤ文明の神殿(マヤの戦争と商業の神を祀っていたと考えられています)
現在は水没しているサック・アクトゥンですが、
その水位は時代とともに変化していたことがわかっています。
氷河期が終わりを迎えた際には90メートル以上も水位が上昇して洞窟が水没し、
絶滅した大型動物の骨などが残されたとみられています。
洞窟では、紀元前1万〜4000年のものと見られる先土器時代の遺物が
見つかっています。
約9000年前の人間の頭蓋骨や焼けた骨も発見されています。
現在考えられているよりも古い時代から、
この近辺に交易ルートがあった証ではないかとも。
その後洞窟は一旦水没しましたが、8世紀前後に再び水位が下がりました。
というのは、この地域では8〜10世紀頃に
大規模な干ばつが起きていたことが知られており、
この時期に洞窟が現れたこととも関係しているそうです。
西暦900〜1200年頃のものと見られるマヤ文明の遺物が
これまでに140以上見つかっています。
地上のジャングルでも興味深いものが見つかっている?
地上のジャングルにある遺跡、マヤ神話の戦争や商業の神を祀った神殿があります。
神殿には、水中洞窟セノーテに通じる階段も設置されていたとみられ、
洞窟からはこの時代に沈んだと思われる戦争や商業をかたどった像の一部、
人骨、遺体を詰めて投げ込んだと見られる甕なども発見されています。
最後に
いかがでしょうか。
この巨大な洞窟は、世界で最も重要な水中考古学遺跡の一つで、
アメリカ大陸に最初に定住した人々、絶滅した動物、マヤ文明の遺跡など、
数々の考古学的遺物があると言われています。
現在も調査が続いている、世界最大洞窟サック・アクトゥン。
今後も新しい発見に注目していきたいと思います。
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