あるきっかけで調べたポーズ・・・
それが、弥勒菩薩のポーズでした。
実際に画像を見てみると、考え込んでいるのか?微笑んでいる?
なぜ立っていないのだろう?など疑問はたくさん!
ということで、今回は、この弥勒菩薩のこと、歴史、特徴的な姿(ポーズ)などに
焦点を当てて紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
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弥勒菩薩とは?
弥勒菩薩とは、「みろくぼさつ」と読みます。
別名は、「慈仏、未来仏 」です。
弥勒菩薩とは、お釈迦様が入滅してから56億7000万年後にあたる未来に仏になり、
兜率天からこの世へおりてきて、人々を救済するという菩薩なのです。
この56億7000万年の間は・・・兜率天で半跏思惟の姿で修行中!
といわれています。
因みに、兜率天はお釈迦様がこの世に生まれる前にいた場所だそうです。
弥勒信仰とは?
日本には、大陸より6世紀から7世紀の弥勒信仰の流入と共に伝えられ、
飛鳥、奈良時代の作品が多く残されています。
中でも有名な弥勒菩薩は、京都府京都市太秦の広隆寺霊宝殿に安置されている
「宝冠弥勒」(国宝彫刻の部第一号)です。
弥勒菩薩の信仰は、上生信仰と呼ばれています。
この信仰は、死後に兜率天の弥勒菩薩のそばへ行き、
未来において弥勒菩薩と共に地上に一緒に降りてきて、三度の説法を聞くことで、
自ら悟りを開こう・・・という弥勒信仰があるそうです。
また、弥勒下生は下生信仰と呼ばれ、この信仰は未来ではなく現在起こることだとし、
何事にも備えなければいけないという信仰をいいます。
東の海から弥勒菩薩が弥勒船に乗ってやってくるという祭りの弥勒踊り、
富士講の食行身禄なども、下生信仰が発展した形ともいわれているそうです。
なぜ弥勒菩薩像はきれいな姿で現存しているのか?
飛鳥時代・奈良時代にすでにこの仏像が作られていたとすると、
約1400年前から現存する!ものです。
当時多くの仏像が楠で造られているのに対して、
広隆寺の弥勒菩薩像は「赤松」が素材に使用されています。
実は、この赤松を主要に使っていたため、
ヤニが出にくく余分な清掃の必要がなかったこと、
清掃作業中の人的過失によって破損しなかったこと、
が残っている理由と考えられています。
<赤松>
<楠>
さらに、赤松と楠という2つの材質の含水率の違いから熱伝導率に差が生じ、
外部の温度が上昇すると接着部に水蒸気の層が発生することでバリアの役目を果たし、
高温や急激な温度変化に強い特徴を持っているため、
今でも変わらぬ姿で保存されていると考えられています。
弥勒菩薩がとっている、半跏思惟像とは?
弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう・みろくぼさつはんかしいぞう) は、
仏像の一形式のことです。
弥勒菩薩が取るこのポーズは、中国・韓国・日本でよく見かけ、
「衆生の救済について深い思索をめぐらしている姿」と言われており、
独特なフォームをしています。
台座に腰掛けて、左足を下げ、右足先を左大腿部にのせて足を組む(半跏)の姿、
折り曲げた右膝頭の上に右肘をつき、
右手の指先を軽く右頰にふれて思索する(思惟)の姿が特徴的です。
左手の手のひらを下にして、ひざを押さえる姿も取っています。
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最後に
いかがでしょうか。
はじめて弥勒菩薩像を見た時は、ロダンの考える人の東洋バージョンだ!なんて
第一印象を持ったのですが、実は弥勒菩薩像の方が古く、
さらにこの姿に意味があることをしり、納得しました。
何気なく見て感じたことを調べてみたら、驚きの意味を持つことはありますが、
この弥勒菩薩のことを知って良かったです。
皆さんも実物を見る機会がありましたら・・・
是非その姿を確かめてみてくださいね。
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