あるきっかけで知った、「寒干し大根」
岐阜と富山の県境にある山之村(やまのむら)で
100年以上前から伝わり作られ続けている伝統食品のようです。
大根好きの私にとっては気になるところ。
ということで、今回は、この山之村に伝わる寒干し大根について
調べたことを紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
飛騨の山之村はどこにある?どのような場所?
飛騨市神岡町から車で1時間近く、標高1000メートルの位置にある山之村は、
小さな集落で、岐阜と富山の県境にあります。
山之村の集落は周囲をさらに高い山々に囲まれた盆地で、
昼夜の寒暖の差が非常に激しく、真夏でも夜になると暖が欠かせないほど。
冬の夜になるとマイナス20度を記録するほど寒冷の地で、
1日で2m近くも雪が積もることもあるそうです。
飛騨の伝統食品、寒干し大根とは?
100年以上前から伝わる飛騨の伝統食品である大根の乾物、
「寒干し大根」が伝統の知恵と技として作られ続けてきました。
寒干し大根づくりは8月、大根の種まきからスタートします。
育った大根は、秋の10月から11月にかけて収穫し、
寒干大根が作れる時期まで雪の下に保存します。
寒さが厳しい「寒の時期」と呼ばれる12月~2月に雪下から大根を掘り起こし、
大根洗いから煮炊きのすべての工程を屋外で、しかも手作業で行われます。
約2㎝の輪切りにして大釜で茹で上げた大根を一つ一つ丁寧に串に刺し、
軒先に干して寒中にさらして乾燥させる寒干し大根。
昼と夜の寒暖差で夜のうちに大根の水分が凍り、
昼の暖かさでその凍った水分は溶けて大根から抜けていく・・・
この工程が、大根の中の甘みと旨みを際立たせ、凝縮されていきます。
厳しく寒い冬に大根の色が白から茶色に変わる約1カ月もの間、
大根を干し続けることにより、
寒干し大根は濃厚な甘味と独特の食感があるといわれています。
この山之村の厳しい気候、土地だからこそ生まれる、
「凍み」「風」「太陽」の3つの大事な要素が、
この寒干し大根を作り出す欠かせないものだそうです。
地元で親しまれる伝統の味は、煮物など。
煮物は普通、味付けに砂糖やみりんを加えますが、
この寒干し大根を使用する場合は、砂糖やみりんは必要がなく、
寒干し大根だけで甘く仕上がるほど、
自然の旨みと甘みがギュッと凝縮されています。
最後に
いかがでしょうか。
寒干し大根が、山之村の家々の軒先に干された光景は、
山之村の冬の風物詩のひとつだそうです。
気候が凍みれば凍みるほど、寒ければ寒いほどに大根のうまみが多くなり、
最高の寒干し大根になります。
手作りで大変な作業して生みだされる、伝統食品、寒干し大根。
大根とは思えないコリコリとした歯触り!を
皆さんも機会があれば楽しんでみてはいかがでしょうか。
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