CNN系列局KVTVによると、
アメリカ南部テキサス州にあるサーフリゾート施設、
ウェイコのBSRケーブルパークを訪れた29歳ニュージャージー州の男性が、
脳をむしばむといわれている病原性アメーバ
「フォーラーネグレリア(ネグレリア・フォーレリ)」に感染。
症状を発症、死亡していたと報告されました。
この件で、アメリカ疾病対策センター(CDC)などが同施設の調査に乗り出しました。
CDCは、同リゾートの水を採取してネグレリア・フォーレリの検査を行い、
地元の衛生当局と連携して、
対策について同施設に勧告を行っているということです。
脳をむしばむアメーバ?
死に至る?
と疑問が・・・聞くだけで恐ろしい
そこで調べましたので紹介したいと思います。
思った以上に厄介なアメーバのようです。
是非最後まで読んでいただければ幸いです。
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脳をむしばむ殺人・人食いアメーバとは?
その殺人アメーバの名前は、
フォーラーネグレリア(学名:Naegleria fowleri ネグレリア・フォーレリ)
と言います。
鼻から嗅神経伝いに脳に侵入し、「原発性アメーバ性髄膜脳膜炎」を起こします。
侵入した際に脳を溶かすため、
脳髄膜炎という炎症が起こり中枢神経系が破壊されます。
死亡した方の病理解剖した際、脳が形状を保てないほど溶けており、
「人食いアメーバ」「脳食いアメーバ」「殺人アメーバ」などと呼ばれているのです。
感染すると致死率は95%を超えると言われ、
死に至るまでの期間は、症状が出てから、早ければわずか5日~7日!なのです。
また、本アメーバの他にネグレリア属のアメーバ4種が知られており、
N. australiensisも実験的に病原性があると証明されているそうです。
実は、国内でも一度、佐賀県でフォーラーネグレリア感染例が報告されています。
1996年11月、佐賀県鳥栖市での25歳女性が感染し、
発症9日目で死亡しています。
死後女性を病理解剖すると、脳は形状を保てないほど溶けていたそうです。
人食いアメーバ、フォーラーネグレリアの生息場所は?
自由生活性で、泥の中や水温が25℃~35℃の温水中に生息します。
海水ではなく淡水を好み、池、湖、沼や川などに生息します。
川は流れがあるため、水温は高くなりにくいですが、夏の池や湖は特に注意です。
他にもプールや温泉も危険だそうです。
殺人アメーバ、フォーラーネグレリアの感染時の症状は?
脳に侵入すると急速に繁殖し、原発性アメーバ性髄膜脳炎を引き起こします。
中枢神経系が冒されることで、
始めは嗅覚や味覚の変化の変化が起こります。
続いて頭痛、項部硬直、光に対する過敏性、吐き気、嘔吐、発熱、頭痛などを示します。
錯乱、眠気が生じ、けいれん発作が起こることもあります。
その後、急速に昏睡状態になり・・・10日以内に死に至ります。
脳食いアメーバ、フォーラーネグレリアの潜伏期間は?
潜伏期間は、1~2週間。
その後、上記のような症状がみられます。
殺人アメーバ、フォーラーネグレリアの検査は?
診断検査は、腰椎穿刺と髄液の分析で行います。
症状と「患者が最近淡水で泳いだか?」という事実から、
この感染症を疑って検査が開始されます。
しかし、診断の確定は容易ではないそうです。
というのは、腰椎穿刺をして髄液(脳と脊髄の周囲を流れている液体)の
サンプルを採取しますが、
サンプル中にアメーバを発見できるとは限らないからです。
他にも、脳生検、アメーバ培養検査、
アメーバの遺伝物質を調べるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査、
脳組織に存在するアメーバを特定する染色検査などもあるそうです。
殺人アメーバ、フォーラーネグレリアの治療は?
治療としては、
生存率が低いことから、最適な治療法の決定は困難なのです。
治療方法としては、以下の薬を使うようです。
ミルテホシン(アメリカCDCから入手する必要あり!)
ミルテホシンと以下の薬を、少なくとも1つ合わせて使用します。
アムホテリシンB(抗真菌薬)
リファンピシン(抗菌薬)
フルコナゾール、関連薬のボリコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール(抗真菌薬)
アジスロマイシン(抗菌薬)
人食いアメーバ、フォーラーネグレリアに罹らないための予防方法は?
予防方法としては、
淡水と言われる川・湖、温泉など、
水に入る際は、「顔をつけないこと」です。
フォーラーネグレリアの人体への感染ルートは、「鼻からのみ」だそうです。
そのため、口からフォーラーネグレリアが入った水を飲んでも、
感染しない!そうです。
もしも淡水に入る機会があるのならば、顔を水に浸さない!ことに限ります。
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最後に
いかがでしょうか。
見えない場所に潜む殺人・人食いアメーバ。
日本国内にも実際に死亡例があり、恐ろしい病気・感染症であることを知り
驚きました。
フォーラーネグレリアに罹らないためには、
「鼻を守る!」ということを知ってよかったです。
今回のニュースによって死亡された方のご冥福を祈ると共に、
今後、このような悲しいニュースが流れないよう、願っています。
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