徳之島の北部、手々(てて)集落の中に、
在校生がわずか10名の小中学校があります。
その学校の名前は、手々小中学校。
先月6月にトライアスロンで徳之島へ来島された選手・家族へのおもてなしとして
その小学生たちが、観光ガイドを行ったそうです。
小学生が観光ガイド?!ということで気になり、
調べてみましたので紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
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徳之島の手々にある手々小学校とは?
徳之島は、南西諸島の奄美群島に属する離島の1つで、鹿児島県に属します。
徳之島の島内には、大島郡徳之島町、伊仙町、天城町の3町があり、
島の北部の「手々」集落にあります。
空港からは15㎞(車で20分)、新亀徳港からは28㎞(車で45分)です。
この手々小中学校に向かうには、
県道629号線(花徳浅間線)沿いを走り、郵便局手前の階段を上がります。
同じ敷地内に小学校と中学校が併設しており、小学校は115年以上も歴史があります。
通学する生徒は、学年に1~4名と少人数のため、
個々に目が行き届きやすく、きめ細かな指導が行われています。
児童・生徒会活動、学校行事などを学年別ではなく、
縦割り・全生徒で行うなど一緒に活動しており、
小・中学生はとても仲が良いそうです。
手々小中学校の生徒が行った観光ガイドとは?
毎年6月下旬に開催されるトライアスロンの大会に出場する選手やその家族に対して
地元、学校周辺の史跡などを小学生が中心となって案内する観光ガイドがあります。
その名前は、「われんきゃガイド」。
2016年からこの小学生が行う観光ガイドは始まりました。
「われんきゃガイド育成事業」のモデル校に指定された手々小中学校では、
総合学習の時間を利用して集落内の史跡などを巡り、マップ作成などの準備をします。
他の時期にも陸上合宿で徳之島を訪れる国内外の長距離選手らに
ガイドし、島の魅力を伝えています。
ソテツ植樹発祥の地とされる「との地ソテツ」、琉球支配時代の武勇伝で知られる
「掟大八(おきておおはち)」が弔われている「按司(あじ)墓」などを
所々にクイズをしながら名所を紹介し、皆を楽しませたそうです。
賑やかそうで楽しそうですね。
手々小中学校で行われている教育・ふれあい活動とは?
手々小中学校では、地域に密着する「ふれあい学習」もあります。
農作物の栽培や収穫、ものづくり、地域に伝わる踊りなども授業の一環です。
主な活動としては・・・
天城岳登山、スキューバダイビング、じゃがいもフェスタ、
グリーンアドベンチャー体験や、手々ムチタボリ、マンキャアシビ、田植え祭・稲刈り、
ギュウナグサミなど地域の伝統行事への参加などがあげられます。
因みに・・・
「ムチタボリ」とは、お盆の時期の祭りで、ムチは「餅」、タボリは「給れ」のこと。
「竿地殿地(ソージトノチ)」と呼ばれる家からスタートし、男女が輪になって、
三味線や太鼓を叩きながら集落の一軒一軒を回り「アンゴー踊り」を踊ります。
男性が白い布をかぶって顔を隠し、アンゴーと呼ばれる女性の格好をし、
扇子と棒を持ってリズムに乗りながらゆったりと大きく踊ります。
女性は浴衣に手ぬぐいをかぶって手踊りをします。
「マンキャアシビ」とは、「招き遊び」を指し、
男女が対向して座席し歌に合わせて招き踊りをします。
手々で行われるは、「キョウダラ」(京太郎の意か)の正月唄です。
「ギュウナグサミ」とは、「魚慰み」という意味を持ちます。
青年が協力して追い込み漁を行い、捕った魚を皆に振る舞うそうです。
山村留学生を受け入れとは?
手々小中学校では、平成8年からふるさと留学里親制度として
山村留学生を受け入れています。
留学生は、地元の里親家庭から学校へ通い、
徳之島の自然の中で伸び伸びと一年間を過ごす!そうです。
現在2名の山村留学生が在学しています。
詳細は、下記のホームページを参照・確認していただければ幸いです。
山村留学の問い合わせ先
窓口:学校教育課学校教育係
住所:鹿児島県大島郡徳之島町亀津2918番地
電話:0997-82-1309
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最後に
いかがでしょうか。
徳之島北部の手々地域では、「手々正直」という言葉が言い伝えられています。
それは、子どもを「地域の宝」とし、地域の人々が持つ厚い人情で
地域で育つ子供をはじめ、山村留学を利用してくる留学生を
温かく迎え入れ、見守ることを言うそうです。
昔から続く日本の良いところ、地域が連携して子供を持つ家庭を手助けし、
見守り育むこのシステム。
私の周りでは見かけなくなっていましたが、
この徳之島では大切に受け継がれていると知り嬉しくなりました。
子供は宝、私たちの未来として、今後も大切にしなければならない
大事な存在ということを、改めて考える良い機会になったと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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