こんにちは。
突然ですが、あなたの靴は市販のものでしょうか?
というのは、日本で現役で頑張っていらっしゃる、手作り靴を作る職人さんがいることを知りました。
その方は、イギリスの手製靴を学び、ギルド・オブ・クラフツマン;名工・伝統靴職人という肩書を持つ「山口千尋」さんと言われます。
彼は、日本で一度廃れてしまった手作り靴の業界を再興させると共に、後進の育成にも力を入れている素敵な方なのです。
そこで今回は、その山口さんのプロフィールとフル・ハンドメードでつくる靴作りのこだわりについて紹介したいと思います。
山口千尋さんのプロフィールは?
山口 千尋(やまぐち ちひろ)さん
1960年、大阪府生まれ。
1979年、大阪市立工芸高等学校美術科卒業。京都の靴メーカーに就職する。
1986年、渡英。コードウェイナーズ(現ロンドン芸術大学)にて手製靴作りを学びます。
1990年、靴職人としてギルド・オブ・マスター・クラフツマンのメンバーシップを取得します。
1991年、帰国し、フリーランスとしてドクターマーチン(英)やFUBU(米)など多数の有名ブランドとデザインや技術指導契約を結びます。
1996年、ビスポーク・ブランドである「ギルド・オブ・クラフツ;Guild of Crafts」を設立します。
1999年、手製靴学校である、「サルワカ・フットウェア・カレッジ」開校します。
2001年、セミオーダーブランド「ホール&マークス」スタートします。
2002年、「ギルド・オブ・クラフツ」浅草直営店オープン。
2006年、「ギルド・オブ・クラフツ」銀座店をオープンします。また、ギルド靴修理部門「ギルド・アームズ」設立します。
現在は靴制作全般の指導、指揮に加えて、主にラスト、パターン、裁断とボトミングを担当しています。
山口千尋さんの靴作りに対するこだわりは?
「継続しつづける力を持っている者こそが、さらなる高みにいける」という信念をもつ山口さん。
どの靴も一期一会である
100を超える工程に惜しみない手間をかけ、唯一無二の美しい靴を作り上げます。
足に無理なくフィットする履き心地と長く愛用できる耐久性へのこだわりは、珠玉の逸品を生みだします。
「1日のうちに朝と夕方では形が変化するし、左右の足が同じ人もほとんどいない。人間の骨の数の4分の1にあたる52本の骨が、踝(くるぶし)から足裏のわずかな部分に集まり、関節が左右で76個もあります」
と話し、靴は複雑な足を包み込み、歩くたびにかかる体重の負荷や屈曲や道路状況に耐える精密さと頑丈さを求められる道具と信じています。
そのため、全体が足の形に沿うようにぴったりとした靴を作成することを試みているそうです。
できあがった靴には無駄な空間がなく、例え、むくんでも足裏全体に体重などの重みが分散されるため、きつさは多少感じても痛みは感じにくいという、こだわりがあるのです。
顧客と会話をして作り上げる靴
山口さんの生み出すオーダーメイドのビスポーク靴は、片足ずつ、両方で60カ所を採寸します。
長さ、幅、高さを把握し、靴を作るためにまず、独特の設計図を作り、左右の木型を起こします。
ビスポークの語源は、「be spoken」。
顧客と会話をしながら、底の形、ヒールの高さ、つま先の形などを決めながら・・・ベストフィットの一点を探り当てていくという山口さんのこだわりです。
手は最高の道具である
触覚は、メジャーでは測りきれない1ミリ以下の誤差も察知することが出来ると信じている山口さん。
木型を最終的に確かめたり、履いている靴の形と足の形の誤差を調べる時、最終的に頼りになるのは、自らの「手」であるといい、こだわっています。
約40年間、靴作りをしてきた山口さんの手は、道具を持つ右手は全体的に、特に親指や人さし指の先は著しく変形しているそうです。
この手は紛れもなく、職人としてこだわり抜き、手製靴作りに妥協しなかったあかしと言えるのではないでしょうか。
最後に
いかがでしょうか。
今現在でも、「技術的に極めたいことがまだいっぱいある」といい、向上心を忘れない名工、山口さんを紹介してきました。
私たちには計り知れないほどの努力を日本・イギリスでし、また帰国してからも理解されない数々の経験・苦難を乗り越えて今の現在があります。
何か・・・自分が好きで追求したいことを見つけることすら難しい、この世の中。
漠然と生きていく、無難に生きていくのも人生ですが、山口さんのようなこだわりぬいた人生を送っている方がいることを心に刻み、応援していきたい!と思いました。
今回の記事は手製靴職人、名工の山口千尋さんのプロフィールとこだわりの紹介でしたが、
こちらの記事では山口さんが学長を務める手作り靴学校の短期お試しコースについて話しています。
習い事としてもちろんのこと、転職希望、迷っている方は是非試してほしいコースです。
⇒ 手製靴職人名工、山口千尋の「サルワカ・フットウェア・カレッジ」で靴作り体験!
参考になる部分も多いと思うので、ぜひ一度目を通していただけると幸いです。
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